こんにちは!
株式会社ENISHIのコラム担当、西です。
今回のコラムは皆さん気になる、電気工事士のお給料とその他の仕事との違いについて!
やっぱり、お給料がどのくらいもらえるお仕事なのかって気になっちゃいますよね…。
そこで、一般的にどのくらいもらっているお仕事なのか調べてみました。
電気工事士の平均年収は420万円!
今回は政府の統計をもとに算出された、求人ボックスさんの2021/6/14現在のデータを参考にさせていただきました。
こちらのデータによると、電気工事士の年収平均は420万円!
同じく建築関係ですと大工さんが396万円くらいなのですが、そう考えると悪くない金額ですね。
また、年齢別にみると大工さんが20~24歳で年収平均257万円なのに対して、電気工事士は361万円と少し高めになることが多いようです。
これはどちらの仕事が簡単だから…ということではなく、仕事で必要とされる資格やスキルがそれぞれ大きく異なるためかと思います。
必要なスキルが違う、大工さんと電気屋さん!
私はこの電気工事に携わる前は、ほんの少し内装工事の大工さんのお仕事を見る機会があったのですが、大工さんは皆さんのイメージ通り、一人の技術や経験が最も重要になる場面が多いです。
当時は内装の改装がメインだったのですが、すでに出来上がっているものの改装というのは当日なってイレギュラーが生じることが多々あります。
建物自体は何年も前にできた物なので、必ずしも当時の図面があるわけではありません。
そういうときは、現状から新しく図面を出したりします。
すると、見えない場所に思わぬ物が隠れており、数センチの差ではめ込みの家具が設置できない…天井に穴が空けれず照明器具が設置できない…といったことが起きます。
また、新築であれば多くの場合は工期に間に合うように帳尻合わせができれば、作業が多少ずれ込んでも問題はありません。
ですが、内装工事は多くが営業中の区画があり朝までには工事を終わらせなければいけなかったり、工期が極端に短いことがほとんどです。
店舗利用者への営業開始日の告知もしているため、帳尻合わせができないのです。
もし間に合わなければ、お店が営業されている状況でトンカントンカンと作業している…といった状況になるのですが、大手のお店ではなかなかそういう状況は見かけませんよね。
これは、大工さんたちの経験値があるからこそ、営業時間までに作業が終わるからだと感じました。
大工さんはどんなイレギュラーが起きても、手持ちの道具であらゆることを解決してしまいます。
この応用力だけは、経験値や感覚がものを言うため「一度見たからマネできる」というものではありません。
ただし、逆に言うと経験値が浅い大工さんであればもちろん対応できないことが増えてしまいます。
資格がない分、全員に同じ知識があるわけでもないので、「ここまでは誰でも対応できる」といった線引きもありません。
また、共通のルールが明確にあるわけではない分、それぞれのやり方が違うため、人の作業した場所を見て状況を理解できるのかも経験値次第となります。
このように、大工さんは個人が技量を充分に身に着けるまでの見習い期間などが長く、人気職で目指す人の数が多いためお給料の平均値が少し低めの可能性があります。
電気屋さんの凄さは素人にはない電気の専門知識!
対して電気屋については、求められることは「電気の知識」部分が大きくなります。
もちろん、経験値も重要ですが、そもそも基礎知識が全員同じでないとできない仕事です。
凄くアバウトな説明にはなりますが、例えば家具の設置は「倒れず壊れず使えるように図面通り設置できればOK」です。
地震などで倒れたりせず、法的に引っ掛かるようなずさんな仕事でなく、図面通りに見た目が綺麗に施工されていれば手順や施工方法がどうであれ問題は無いのです。
ですが、電気の場合はそうもいきません。
見ため上、ちゃんとコンセントがついていたとしても、白の線が白じゃない場所に、黒の線が黒じゃない場所に差し込まれていれば器具が故障したり火災が起きたりします。
推奨されている施工で行わなかった場合、人命にかかわる事故に繋がることも多いです。
そして、電気屋の場合はそういった問題については必ず【人や現場によって変わるわけではない、ルールと答え。】があります。
簡単なルールで言えば、先ほどのように線の色合わせです。
コンセントでも、照明器具でも線の色のルールがあります。
それは全電気屋さんが共通でもっている知識です。
「○○電気さんと、○○電気さんではやり方が違う」といったことはあり得ません。
これがもし、違った場合は事故に繋がります。
また、ルールと別のやりかたになっている場合は「理由」があります。
そして、その理由も電気の知識があれば、図面との照らし合わせで理解ができる理由です。
逆に、電気屋の場合は知識を使う部分以外は一度説明を受ければ「設置だけ」なら簡単にできる仕事が多いです。
なぜかというと、施工にかなり厳密な決まりがあるからです。
コンセントや電灯などの器具に線をつなぐ場合も「銅線の長さは〇〇mm以下にしてくださいね」といったように、器具自体にも書かれています。
また、消防法なども密に関係してくるため、いろいろな基準が最初から決まっています。
「意味は解らないが、言われたとおりに作業を行うだけ」ならばできる作業が多いと思います。
先ほど話したように、大工さんの場合は、家具や店舗の広さや素材の組み合わせなどが常に異なるため、そうはいきません。
とはいえ、電気屋が簡単だとか現場経験は無くてもいいというわけではありません。
実際に自分一人でやるとなればイレギュラーな事態も沢山あるため、現場での経験はもちろん大切ですよ!
電気工事士の職種は現場の職人だけではない!
話を戻しますが、おそらく、スタート時に電気工事士よりも大工さんの年収が低くなるのは、大工というくくりだと多くは現場に出る職人さんであるという事と、経験値と資格の問題が大きいかと思います。
先に話した通り、大工さんは経験を積んで一人で職人として仕事ができるまでに少し時間が掛かると予想されます。
それに対し、電気工事士は資格をとり、それだけの知識があれば職人以外にもいろいろな仕事に就ける可能性がでてきます。
おそらく、電気工事士の仕事といっても職人に限らず、若くして管理や検査系など知識を生かす職業につく人も含まれるのでこの金額なのかとおもいます。
資格の種類で個々の最低レベルが解るという意味では、わかりやすい給料交渉の材料があるのも電気屋のいいところですね。
また、現場仕事は月給ではなく日給計算も多い珍しい職種です。
そのため、電気屋に限らず「出勤した日数」で毎月の収入が変わることも多々あります。
皆さんのお給料のイメージはいかがでしたか?
今後も建築業界はまだまだ伸びしろがあるので、年収も徐々に上がっていくかもしれませんね。
そうだと期待して、私も頑張ろうと思います!笑