こんにちは!
株式会社ENISHIのコラム担当、西です。
今回は電気工事士を目指すにあたり、気になる資格取得についてのお話です。
職人になるのに必要な第二種電気工事士とは
現場仕事に従事する職人さんといえば、ベテランさんの勘や長年培った技術が必要…といったイメージがあるのではないでしょうか。
実際に、そういった事がとても大切になる仕事なのですが、一部の仕事ではそれに加えて専門的な知識が必要になります。
電気工事士もその一つで、仕事をするうえで施工すること以外にも電気に関する基本的な知識が必要です。
そのため、電気工事士は建築関係でも数少ない「国家資格の取得が義務図けられている仕事」です。
その資格が無い人が、電気工事に関する仕事をしてはいけませんよ、ということですね。
もしかすると、ここを見ている皆さんは電気の基礎知識があるかもしれません。
でも、例えば、全く知識の無いおうちの方にコンセントの付け替えをお願いしたとすればどうでしょうか?
おそらく、どうすればショートしてしまうのか見当がつかない、そもそもショートするという考えが浮かぶかも怪しいのではないでしょうか。
このように誰でも簡単に電気工事を行えるわけではないので、まずはじめに「第二種電気工事士」の資格が必要になります。
第二種電気工事士の取得って難しい?
国家資格…というと難しく聞こえますが、難易度もそれぞれ。
第二種電気工事士の資格については学科・実技ともに約60%以上は合格しているため、国家資格の中でも難易度は低いと言えます。
実際、現場でも多くの方が専門的な学校などを卒業していなくても第二種電気工事士の資格は持っているため難しくはないでしょう。
もし、皆さんが工業高校などですでに取得していた場合は即戦力ですね!
将来的に取得はしたいけど、電気工事士の資格なんて持ってない…!そんな時はどうすれば?
取得が義務づけられている…とはいえ、すでに資格を持っているという方は少ないかと思います。
ただし、電気工事については一部ですが資格が無くても経済産業省が定める以下の工事に携わることが可能です。
軽微な工事(電気工事法施行令第1条で電気工事から除外)
(電気工事士法の電気工事の対象とならない工事で、電気工事士等の資格は不要)
① 差込み接続器、ねじ込み接続器、ソケット、ローゼット、その他の接続器又はナイフスイッチ、
カットアウトスイッチ、スナップスイッチその他の開閉器にコード又はキャブタイヤケーブル
を接続する工事
② 電気機器(配線器具を除く。以下同じ)の端子に電線(コード、キャブタイヤケーブル及び
ケーブルを含む。以下同じ)をネジ止めする工事 等
※経済産業省サイト内参照
求人広告などで未経験者歓迎!とあるのは上記のような作業の範囲でならばお仕事が可能だからですね。
実際に、電気工事の仕事は幅広いため直接電気工事とは関係のない作業も沢山あるので、そういったお仕事をしながら資格取得を目指す方も多いです。
第二種電気工事士は実務経験を積めば合格できる…というわけではない⁈
ここでよく勘違いされがちなのが「現場で実務経験を組むことで合格率を上げれるのでは?」という内容。
これに関しては残念ながら「実務経験があった方が理解しやすい」程度の差にしかなりません。
現場で主に必要な知識はかなり偏りがあります。
また、現場に入った時の工事の進み具合や規模によっても、学べる範囲には限りがあります。
例えば先輩ベテラン電気工事士にくっついて作業を見せてもらったとしても、工事がほとんど終盤で広い現場ならば、1か月くらいコンセントをつけるところしか見れないかもしれません。
次の現場の、その次の現場も同じような内容…ということも無いとは言えません。
(実際に私は入って3か月くらいは同じ作業を毎日していました)
また、電気工事士の試験については多くは「図面の読み方」「電気の基礎知識」「器具や工具の名前」となります。
そのため、現場では見たことも無いような器具の名前を覚える必要もありますし、新人の頃にはなかなか見せてもらうことも無い図面の読み方を覚える必要もあります。
なので、資格取得を目指すならば試験勉強を行うことは必須です。
実務経験だけでは合格できないけど、有資格者からの話はとても参考になる!
先に実務経験はあまり関係ないという話はしましたが、実際に有資格者の方から話を聞くことはとても参考になると思います。
弊社は面倒見のいい優しい先輩ばかりだったので、試験対策や参考資料のおススメなども教えてくれました。
どんな試験でも、特徴はあるので、有資格者からどこを重点的に勉強すればいいのかを聞くだけでも試験と向き合うことが随分と楽になるのではないでしょうか。
また、運が良ければ現場で同じように資格取得を目指す仲間が出来たり、同じ境遇の同僚が居たりするので、分厚い参考書だけを前に一人で資格取得を目指すよりもモチベーションが上がりそうですね!