認知症による電気のトラブル。コンセントが抜かれてしまう時の解決方法!

DATE:2021/09/06
LAST UPDATE:2021/11/15


こんにちは!
株式会社ENISHIのコラム担当、西です。

先日、介護士の友人と話をしていたところ、認知症の方が家電のコンセントを抜いてしまう…といったトラブルの話を聞きました。
調べてみると、認知症に限らず高齢化に伴い電気周りのリフォーム需要というのは増えているようです。

今回は、そんな介護の観点から見た電気工事のお話をしていこうと思います。

認知症に多いコンセントを抜く行為。実は深刻なトラブルや命の危険に繋がりやすい。

私は親族に認知症を患った方がいないため、あまり症状については詳しくないのですが、認知症は皆さんご存じの通り記憶障害を伴う病気です。
若年性のアルツハイマーなどもありますが、多くは高齢によって脳の機能が低下することで引き起こされます。

今回、私が電気工事士であるという話の流れから、介護士の友人が「デイサービスを利用している方のご家族が、帰宅して目を離すと見える場所のコンセントをすべて抜いてしまう。」といった相談を受けたという話を聞きました。

聞くところ、ご相談された方はすでに
・丁寧に簡潔に抜いてはいけない理由を説明する
・コンセントに(抜かないで)と書いた張り紙をする
といったことは実践されたとのこと。

しかしながら、認知症になると新しいことや簡単な事でも覚えるのは難しいため改善されないようでした。
認知症は事故などによる部分的な記憶障害とは異なるため、説明すればわかる…というものではありません。

その時は私も、「なぜコンセントを抜いてしまうのか」がわからず解決策を提案できなかったため、後日自分なりにいろいろ調べてみました。

コンセントを抜く理由の多くは《習慣》や《認知症の度合い》、《過去の経験》に関係している可能性が多い

全ての場合に当てはまるわけではありませんが、私なりに調べてわかたのは、どうやらコンセントを抜く行為自体には《ちゃんと意味がある》ということ。

例えば一つには、認知症の方の中には「強く習慣づいたこと」を続ける方も多いようです。

たとえば、若い方であればあまり馴染みが無いかも知れない「コンセントを抜くことによる節電」。
現在の家電は性能が高くなったため、コンセントがついた待機状態で消費する電力はほんのわずか。
むしろ、コンセントの抜き差しで物を傷めるため今は多くの家電はコンセントを刺したままにするのが一般的です。
ところが現在のお年寄りの多くは、まだ「コンセントを抜く」のが節電策として当たり前だった世代。
すでに何十年も積極的に続けていらっしゃったため、習慣づいている方も多いようです。

ただし、当時は就寝前や出かける前、使用していない部屋などの必要のない家電だけだったものが、認知症により区別がつかなくなり、時間や物に関係なくすべてのコンセントを抜くようになってしまった…という訳です。

もう一つのパターンは、認知症が進行しスイッチやリモコンの使い方がわからなくなってしまったためです。
認知症が進行すると、部屋の照明の入り切りのスイッチぐらいまでしかわからなくなる方もいます。
そういう方にとって、クーラーや扇風機、空気清浄機のように沢山ボタンがあるリモコンなどは使い方がわからなくなります。

そのため、クーラーなども目の付く場所にコンセントがあるためそのままコンセントから抜いてしまう…という理由でした。

冷蔵庫の中身がダメになる…のも悲惨ではありますが、もっと怖いのはこういった行為が命の危険に直結することがあるということ。

認知症がかなり進行した方が電気周りを触るのも恐ろしいことですし、電源の切れた冷蔵庫から食品を口にして食中毒を起こしたり、クーラーをつけなおすことができずに熱中症になる事なども考えられます。

また、このコロナ禍で在宅で仕事も介護もされる方も増えているそうで、その方の悩みでは、パソコンのルーターの電源を落とされてしまう…といったものもありました。

理由があるのならば解決できそう…ですが、こういった内容はあくまでも家族からの証言で判明したことが多く、そもそも認知症のご本人に聞いてもうまく説明ができない場合も多いでしょう。

では、皆さんはどうやって解決してきたのでしょうか?

ここからが私たち、電気工事士の出番でした。

本人にも悪気はなく、解決できないことなので、そもそもコンセントを抜けなくしてしまった。

多くの介護体験記事などを読む限りでは、説得や説明でなんとかなるケースはごく少数のようでした。
実際、それでご家族のイライラが募る、悪気の無い本人はなぜ怒られるのかわからず険悪な関係に…といったご話も多い状況。

で、あれば目につかない場所にコンセントを付け替えてしまえばいいのではないでしょうか。

実際にそういった体験談もありました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/148dff1c15a2f783e15a8c1ada1643dda2e60a14

上記の記事では、既存のコンセントから分岐させ、家電用には壁付けのコンセントを見えない場所に増設する方法をとったようです。

全ての住宅で上記のような施工が出来るとは限りませんが、このように「手軽な方法で簡単には見えない場所にコンセントを増設する」事は可能です。

この方法であれば、壁に穴をあけたりせずにできますし、施工時間も短いためデイサービスなどでおうちをあけられる数時間で施工可能です。
予算も、大体1万~3万以内で出来る場合も多いのではないかと思います。

また、既存のコンセントを使える状態で残すことも可能ですし、安全の都合などで塞いでしまうことも可能です。

認知症に限らず、老後の生活でお困りのことは電気工事で解決できることも。

認知症に限らず、ご家族がご高齢になってくると生活の一つ一つが昔とは同じようには出来なくなります。

例えば部屋の照明も古いおうちでは、照明自体からぶら下がる紐などで消灯する場合も多いですよね。

ご高齢になるとこの動作が腕が上がらずしんどいという方も多いですし、リモコンにした場合、リモコンを無くしてしまう方も多いです。
そう言った場合には、電気工事で壁付けのスイッチへの変更なども可能です。

また、夜になると階段の天井照明だけだと暗くて足元が見えないといったご相談も見受けられます。
そのような場合はフットライトを取り付けることも可能ですし、電気工事士に頼めば、既存のライトと連動させるなど、複雑な工事も可能です。

何かお困りごとがあれば、一度そう言った解決方法を検討してみてもいいかもしれませんね。

工事のお見積りはメールにて弊社に一度ご相談ください。
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ENISHI|電気工事業|大阪・松原市

著者:株式会社ENISHI